HOME > 兎穴の分かれ道 > 保管庫 > 早く隠居したい~マヨネーズを目指して~ > 本編 54

やあやあ久しぶり。

あっちもこっちも考えることが多くて困るね、そう思わないかい。


毎日子供達のことを考えるのはすでに習慣なんだけど、最近は寮の子だけじゃなくて、出先の子のこともあるからね。

どこに行こうと、たとえ見た目の年齢は俺の方が年下なのだとしても、子供の心配をするのは親の義務であり特権だ。
心配をしているのであって、親離れされて寂しいわけではない。





送られてきた手紙を読んで、工作部隊として数人の子供達を送り出したのは少し前。
本来ならもう戻って来ても良いはずなのに、未だに子供達は帰ってこない。
そんなにあちらは楽しかったのだろうか。

時折送られてくる手紙では、なんか皆楽しそうだ。
風呂を作るなら、と、送り込んだ子供達が悪乗りしたらしく、なぜか今もあちらに残って玉兎の支店を作ってしまっている。
支店と言っても、仲良しの女性達の分を送ったのとは別に、周囲の商店に販売を任せているようだが。

なぜ支店と言ったのかと言うと、こちらの近くの町にもあるが、風呂屋を始めたらしい。
どちらかというとエステやスパに近く、仲良しの女性達の為に作った物の様ではあるが。

まあ、大掛かりに川から水を引き入れる建物でも建てない限りは、大衆用の風呂屋なんてできない。
蒸し風呂ならともかく、湯船に湯を張って、なおかつ清潔に保つにはある程度の人数の線引きをするしかないのだ。
それでも、現地の玉兎達やそのお友達が遊びに来て入る位なら大丈夫だろう。
それでも建築費用や薬草水等はただではないので、少ないながらも最低限の料金は取ってるのがいじましい。

本来なら友人間で金銭のやり取りなんかしたくないだろうに。
自分のことだけではなく、寮に残っている兄弟達の事も考えて行動してくれるとは。
やさしい子に育ってくれて嬉しい。


でも、得意分野が喜んで貰えて嬉しかったのはわかるけど、あんまり女の人にチヤホヤされてると、旦那さんが嫉妬するぞ。
分かってやっているのか、旦那さんも知っていて許容しているのかはわからないけど。

男性向けにも薬草水関連の物を勧めて貰うように手紙に書いておこう。
香料なんかに自分から興味を持たない男性でも、別に臭いのが好きなわけじゃない。
香を焚き込めた小物とかは、むしろ男性こそ使いこなさなければいけなかったりする。
身近な例で言うとラブレターとか。
相手を口説いてる時とか。
手紙を送る時とか、香を焚き染めるのとはまた違った香りだからいけると思うんだけどな。


まあ、冗談は置いておいて。
風流をかいすっていうのは、自分の有能さと裕福さ、知識の豊富さを証明するための手段の一つでもあるのだ。
昔も同じ事を言ったような記憶があるが。


旦那さん達とも仲良くなれれば、それが一番だろう。
夫婦揃って仲良く出来るのが理想である。
放っておかれて疎遠になったとか、恐ろしい。
夫婦喧嘩に巻き込まれても、犬も食わないのだ。

まあ、普通に清潔にしてるだけでも健康面での優位性があるしな。
下手な行動をして怒らせない限りはそのうち、こいつらは無害、程度には認識してくれるだろう。



しかし、うちの子達はいつ帰って来るんだろう。
どこでもやっていけるようには教えてるけど、身体はまだ成長期も終わっていないんだから心配だ。
いくらこの時代では元服してるって言っても、未だに20で成人の認識が抜けきらない。
というか、客分って言ったって、一応雇って貰ってるのに。
身内と一緒に雇い先の女性陣と遊んでるって、いいのかな。
まあ、常備薬とかだけ切らさなければいいのかな。


落ち着いたらまた連絡します。

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